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基本を見つめ直そうシリーズ第13弾「スイング研究家が教える ドライバーのベーシックスキル」前編

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ゴルフスイングには様々な理論があり、ゴルファーは錯綜してしまいがちだがいつも振り返るべきは “基本”である。
しかし、いざ“基本”といっても私たちは一つひとつの動作やフォームの意味、大切さを理解できているだろうか。

今号はスイング研究家の吉田 洋一郎プロが、ドライバーのベーシックスキルを教授する。
できてなかったことや、やりたかったことの真実を学ぶことができるだろう。


取材・文=田村 一人、撮影=小林 司、取材協力=取手桜ヶ丘ゴルフクラブ

解説/吉田 洋一郎
よしだ ひろいちろう、1978年生まれ。アメリカTop50インストラクターなど80人に直接現地でメソッドを学び、レッスンスキル資格20以上を所得するゴルフスイング研究家。デビッド・レッドベターを2度招聘するなど、世界的スイング理論に精通し、数々のメディアでも活躍している。

握る力の配分は“左手9割、右手1割”
極端なイメージで握ってほしい。

利き手の感覚を使い過ぎるな!

ゴルフスイングではグリップの握り方が、全ての根幹を担う大切な要素になります。一番NGとしたいのは、利き手である右手を使い過ぎてしまうこと。
ダウンスイングで右肩が身体の前に出てしまい、アウトサイドインのスライス動作を助長しがちです。

まず守り事として真っ直ぐにボールを飛ばすためには、利き手を使い過ぎないことが重要。ポイントはクラブを握る力の配分、利き手はほとんど使わないイメージで握り、 “左手が9割、右手が1割”くらいの力感でグリップするようにしましょう。

正しいグリップの握り方なくして
いいスイングなんて無理無理。

スイングの支点は左手小指!

またグリップは、握るべき指で握ることが大切になります。例えば、両手の全ての指で握っている感触のあるゴルファーは、残酷ですがナイスショットは望めません。

右手は中指と薬指でグリップし、親指と人差し指の間を閉めておくだけ。左手は中指、薬指、小指で握り、右手同様に親指と人差し指の間を閉めることを意識しましょう。
またスイング中は一貫して左手の中指、薬指、小指の中で小指に一番テンションをかけてください。ダウンスイングではインパクトエリアでヘッドがグリップエンドを追い越していく入れ替え動作で発生する回転運動の支点を小指が担い、クラブコントロールの感覚そのものも担います。

右手グリップのポイント

右手は中指と薬指の2本で握り、親指と人差し指の間を閉めればOKだ。
親指と人差し指に力が入ってしまうと、ダウンスイングでのアーリーリリースやカット軌道の原因になる場合がある。

DRILL
右手が正しくグリップできていれば、片手だけでスイングもできる。正しいグリップのドリルとして取り入れてみよう。

左手グリップのポイント

中指、薬指、小指で握り、親指と人差し指の間を閉めよう。

左手は親指と人差し指の間を閉めておかないと、トップ位置でクラブをしっかり支えられなくなる。

正しくグリップしていれば、ダウンスイングでグリップエンドを支点としてスムーズにヘッドがグリップを追い越し、フェースも正しくローテーションできる。

最大飛距離はいいアドレスなくしてありえない。

スクエアな肩のラインと骨盤前傾が鉄則

アドレスで大切な感覚、それは左手でクラブを持った状態からクラブと左腕を一体化させてセットアップに入ることです。
右手からセットアップに入ると右肩が身体の前に出やすくなり、肩のラインと飛球線に対してオープンになりがち。肩のラインはスクエアに構えることが大切なのです。

OK

左手でクラブを持ちクラブと左腕を一体化させてアドレスすれば、肩のラインが飛球線と平行になる。

NG

右手だけでクラブを持ちセットアップしようとすると、右肩が突っ込んだアドレスになりやすい。

また、いいスイングプレーンを構築する前傾角度は骨盤前傾が鉄則です。
骨盤から前傾させることでお尻が突き出たような形になれば、膝は自然と曲がっていきます。
とくに膝を曲げるという意識は全く必要なく、むしろ膝を曲げすぎると骨盤前傾できず、お尻が落ちたアドレスとなって、ボールにパワーをうまく伝えることができません。

OK

前傾角度は骨盤から前傾させよう。スイングプレーンに沿って身体をローテーションすることができる。

NG

先に膝を曲げてしまうと腰が下がったアドレスとなり、身体は横回転しかできなくなる。

下半身の動きにリンクしている両足つま先の向き

アドレスでは両足つま先の向きも、下半身の動きに影響を及ぼします。
右足つま先は正面に真っ直ぐ構えても問題ありませんが、やや開き気味にすることでテークバックがしやすくなります。左足は開いておいた方がベターです。真っ直ぐにするとフォロースルーで身体の回転を抑制してしまいがちです。

またスタンス幅は、ある程度広くしておかないとパワーの源である地面反力が使えません。ドライバーショットは肩幅くらいのスタンスが適正になります。

ボール位置はスタンス幅に関わらず左踵線上が目安だ。

左足を真っ直ぐか閉じ気味に構えて、無理に回転運動を抑制する必要はない。ケガの原因にもなるので注意しよう。

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